辻 整形外科 大阪市 住吉区 整形外科 リハビリテーション科 ガングリオン

ガングリオン

ガングリオン(Ganglion cyst)は、関節や腱鞘(腱を包む袋)の周辺に生じる、一般的な非がん性の腫瘍(嚢胞)です。ガングリオンは、関節液または腱鞘の液体が通常の通路から漏れ、壁が固くなって袋状の構造を形成することで発生します。これらの嚢胞は、手首、手の指、足首、足の指など、身体の関節近くでよく見られます。

主な特徴と症状
位置: 最も一般的なのは手首の背側に形成されるものですが、手首の掌側、指、足首周辺などにも現れることがあります。
サイズと形状: ガングリオンの大きさは異なり、時には見た目でわかるほど大きくなることも、ほとんど目立たない小さなものもあります。また、サイズは時間とともに変化することもあります。
症状: 多くの場合、ガングリオンは痛みを伴わず、問題は主に美容的なものや腫瘍が大きい場合の不快感に限られます。しかし、神経に圧迫を与えたり関節の動きを妨げたりすることで痛みや違和感を引き起こすこともあります。
診断と治療
ガングリオンの診断は、通常、物理的な検査と患者の病歴に基づいて行われます。必要に応じて、超音波検査やMRIが行われることもあります。

治療方法は、ガングリオンのサイズ、症状、患者の一般的な健康状態によって異なります。多くのガングリオンは治療を行わずとも自然に消失することがありますが、症状が続く場合や問題が悪化する場合には以下の治療が検討されます:

経過観察: 特に症状がない場合、医師は経過観察を推奨することがあります。
圧迫包帯またはスプリント: 嚢胞を圧迫してその成長を制限するために使用されます。
穿刺と液体の吸引: 細い針を用いて嚢胞の中の液体を抜き取ります。
手術: 症状が重い場合や他の治療が効果を示さない場合には、手術によって嚢胞を除去することがあります。
ガングリオンは悪性のものではなく、通常は健康に深刻なリスクを与えるものではありませんが、症状や不快感がある場合には医療提供者に相談することが重要です。